2009年11月30日

田舎の学校の話を少し……。

私のひとり息子が、小学生の頃のことです。

同級生は息子を入れて10人。全校生で40人ほどです。
村(当時)の小学校5つの中では、
一番人数が多いところです。

村で5つと聞くと多いようですが、
村の面積が広いので、そうなっているだけです。
他4つの小学校は、少ないところで、
全校生が20人に満たないのです。

廃校寸前の2、3人の学校とまではいかなくても、
除々に人数は減って来ています。
新入生が1人や2人というところもあります。

少しずつではありますが、過疎化は確実に進んでいます。
なぜ、少しずつかと言うと、
若い世代が都会へ出て行く+入って来ない。
反面、“老後を田舎で”という
年配の方が増えているからです。
若い人たちが入って来ないから、
当然、学校は人数が減るのです。

以前、村に3つあった保育所が統合されました。
極端に人数の少ない保育所があったり、
お母さんが働きに行きたいがために、
もっと小さい子供を預けたい、
などの問題で統合されたようです。

それまでは、『僻地保育所』という認定のもとに、
国か県かは知りませんが、補助金が出ていて、
すごく安く預けることができていました。
保育料が月に5000円でした。

しかも、住んでいる場所によって、
通所費用(交通費)が支給されていました。
うちの場合、1500円ほどをいただいていたので、
実質の保育料は3500円ほど。非常に助かりました。

でも、現在の保育所では、『僻地』の認定がなくなり、
収入によって料金が決まるのです。
それでも、街の保育所に比べれば、
すごく安いと思います。

都会のように「保育料のためにお母さんが働いている」
というようなことはありません。

しかし、私はここで考えてしまいます。
都会より安いとは言え、保育料が高くなると、
子供を作らない人たちが増えるのではないかと。

私と同じくらいの年代の人でも、
子供が3、4人というのは、普通のことなのです。
都会とは違います。
やはり、暮らしやすいからだと思います。

また、子供は「宝」なのです。私たちにとっても、
子供は「宝」なのかもしれませんが、
家族の一員としての存在です。

家族が楽しく暮らして行くためには
何が必要かを第一に考え、
環境面でも経済面でも充実させることを大切にします。

それが破壊されるようなら、
子供を作らないことも考えたりします。

しかし田舎では、次代を担う子供が中心の生活なのです。
自分たちのスタイルは関係ありません。
趣味がなく、娯楽が少ないことも
「子供」中心になる理由かもしれません。

その上、保育料が安いとか、
出産すれば村からお祝い金がもらえるとかが、
“子供を作りやすい”ことに
繋がっているようにも思います。

また、都会のような危険が少ないことも
理由となっています。親が無防備でいられるのです。

昔のように、「ほったらかし」なのです。
人間として、自然に生きている感じはします。
学習塾に行っている子供は、ほとんどいません。

習い事をさせている親はいます。
ピアノ、エレクトーン、水泳……。
でも、子供たちはすぐに飽きて、やめてしまいます。
遊んでいる方が楽しいのです。
その方が子供らしいと私は思います。

うちの息子は、何も行っていませんでした。
お金が無いこともありますが、
親が無理やり行かせても仕方が無いからです。

自分がやりたい、と言い出した時に
考えようと思っていました。

そんなことよりは、草花や虫の名前を知っているとか、
星のことに詳しいとか、釣りがうまい、など、
自然を知っている人間になって欲しいと思います。
そのための環境がまわりにあるのですから。

都会で頭でっかちになり、
ナイフを持ち歩くような人間になるようでは、
親として「人類という種」を
残したことにならないような気がします。

……と、あれこれ教育環境の良さを語ったところで、
若い世代は田舎に入って来ません。

現在たまたま農業や漁業、林業に
入って来る若者が増えているのは、
都会に仕事が無いからです。

景気が少しでも上向けば、状況はまた変わるはずです。
若い人にとっては都会は魅力的ですから。

話があちこちに跳んでいるので、学校に戻します。
村の小学校も統合の話が出て、現在はそうなっています。

しかし、当時は反対する人も多かったのです。
それは、子供たちの姿が
一時的にでも消えてしまうからです。

子供のいない集落
イコールさびれた淋しい所となるからです。

お年寄りたちはみんなが「子供は宝」と言います。
それくらい大切な存在なのです。
にぎやかな“声”が欲しいのです。

そのためには、村全体で若い世代が
入って来やすい環境を作らなければいけません。
働く場所や住む所を紹介できる体制づくり。

私の村では、ごく一部の人ががんばっていますが、
行政・民間企業のほとんどが何もしていません。
口では言っていても、
自分から積極的に動くことはありません。

特に行政。
公務員で自分の生活が安定している人間は、
村全体のことや他人のことなど、あまり考えません。
どこの土地でも同じようなものでしょうが。

結局は、市民レベルで動き出し、
うまく行きそうになると行政が後から顔を出し、
相乗りしてくることが多いのです。

私も何かを始めたいと思っています。
村のためではなく、村の「人」のために、
子供たちを増やすために。


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posted by 遊酔 at 14:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 真実の田舎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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